Appleから学ぶASMR録音品質を上げるためのテクニック

apple asmr scraping

数年前から盛り上がってきているASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)、紙をめくる音や、雨の音、足音など聴覚を心地よく刺激するサウンドのことです。

YouTubeにもASMRの動画は数多くアップされていて、自然の音をフューチャーしたものや食べる音や耳を〜するみたいなフェチ&R18的なものまで、今では「ASMR」と検索すると、ほんと多種多様なものを見ることができます。中にはぶっ飛んだアイデアのものもあったり、結構面白かったりします。

あのAppleがASMRをアップロード

そんなASMRというジャンルも最近は落ち着いてきているのかなと思いきや、このタイミングでなんとAppleがASMR動画をYouTubeへアップロードしたのです!!

撮られた動画はiPhoneで録音されたもので、iPhoneマーケティングの一環として作られたものだと思いますが、Appleがこういった動画アップするってことは、まだまだASMRの人気であったり、可能性であったり、面白さだったり、このジャンルに注目しているんだなと思いますね。

Appleがアップした動画には、「Additional software and professional hardware used.」と記載されているので、iPhoneの内蔵マイク、iPhoneアプリだけじゃなく、他のハードウェアやソフトウェア(多分かなり高価なやつ)が使われている気がします。ですが、iPhoneベースでここまで撮れるってのは、やっぱりiPhoneってクリエイティブな端末なんだなと思ってしまいますね。現在Androidに浮気中ですが、戻りたくなってしまいますw

2019年8月8日に4本の動画がアップされ、再生回数はすでに30万回を超えています。一通り見てみましたが、やっぱりAPPLEクオリティ。他とは一線を画する高品質なASMRサウンドを楽しめます。どうしたらもっと高音質、高品質なASMRが撮れるのか、APPLEのASMRから何が学べるのかを考えてみました。

Apple ASMR

□不要な音はローカット

ASMR動画を撮るにあたってまず大前提なのは、余計な音を入れないこと。家の中の音、外の騒音、余計な呼吸音など意図しない音は排除すること。

家の中では、換気扇や冷蔵庫、さまざまな生活音などに注意して極力静かな環境で録音したい。

野外ではもっと難易度が高く、風の音や車の音、人の声などあらゆる雑音がなっています。

音って録音してみると分かりますが、ほんとに色々な音がなっているのです。人間って聞きたい音だけをピックアップするので、結構雑音に鈍感な部分があるのですよね。録音して「あっ、こんなにも色々な音が鳴っているだ」って気づくときもあります。

静かな環境がどうしても困難な場合は、とりあえずそのまま撮って、あとで不要な音はローカットで消しましょう。低域を大胆にカットするだけでかなりすっきりするはず。

オーディオレコーダーのローカットって100Hzくらい以下をカットしますってのが多いですが、もっと高い周波数でカットした方がすっきりすると思います。200Hzや300Hzくらい大胆に入れて聞いてみて、そのあと微調整で全然良いかと。あとは迫力とのバランス。その辺りはEQで処理しても良さそう。実際にAppleの山道を歩くASMRなどもこの低域処理はかなり入れてそうな感じです。

□立体的な音とパンニング

録音はバイノーラルマイクで立体的に撮る。録音時または編集時、必要に応じてパンニングを意識する。ウッドショップの動画では木を削っている音が左から右へ流れたり、奥から手前へと迫ってきたり、音の動きが心地よさを高めています。

山道を歩く動画では、右足と左足で定位が異なります。ASMRだからこそ立体的にかつ心地よく聴覚を刺激する取り方、編集の仕方が大切になりそう。

□コンプレッサーでしっかりと圧縮

音はコンプレッサーでしっかりと圧縮したい。コンプレッサーって調整が難しかったりしますが、今はプリセットだったり、操作がシンプルなものもあるので、パラメーターが分からないって場合は、それらを使ってみてもいいと思います。音は圧縮すればするほど自然の音と異なってくるのですが、ASMR動画の場合、細かい音がより聞こえるようになってリアルさが増したりするのですよね。

聞いた感じ、AppleのASMR動画でも結構強く圧縮してると思います。

□想像力を掻き立てる動画の取り方

ウッドショップの職人さんなんて、洋画を見ているような雰囲気で想像力を掻き立てられます。
あえて顔を分からなくしたり、暗くしたり、光を印象的に使ったり、耳だけじゃなく映像にもこだわりたい。

□変化をつける

ずっと同じ音じゃなくて、削ったり、彫ったり、塗ったりと変化をつけること。
歩く場合は、同じ地面じゃなくて、土や石、草原、コンクリートなど音に変化を入れること。

□自然音

雨など自然の音を撮るときは、タイミングを待つこと。雨の場合、ちょうど良い雨量。ビニールに当たるのか、葉っぱに当たるのか、水たまり当たる音なのかで音の印象が変わる。雨音だけじゃなく、水の流れる音などをオーバーサンプリングして聞かすのも良い。Appleの雨の動画でも雨音と水の流れる音が同時になってます。同時に撮っているのか、別撮りなのかは分からないですが、音を重ねていくっていうのもアリですよね。
あと、金属製のものに雨を当てて楽器のように聞かせるってのも面白いですね。