はじめてのMS処理!曲に音圧と広がりを!!

logicprox テンポとピッチ 1

MS処理とは通常のステレオ音源を、Mid成分、Side成分に分けて処理をするものです。

MS処理をすることで、効果的に音圧を上げたり、音像を広げることができるというもの。

ここではWaves S1 MS Matrixを用いて行うMS処理方法と、実際の処理における注意点などをまとめてみようと思います。

S1 MS Matrixを使ってののマスタリング方法

MSマスタリング201504-2
使用するのは、WavesのS1 MS Matrixプラグイン

S1 MS Matrixの使い方は、非常にシンプル。2MIXのマスターアウトにS1 MS Matrixをインサートして書き出しするだけで、Mid成分とSide成分に分かれたトラックができ上がります。それをプロジェクトに再度追加するっていうのが大きな流れです。

MSマスタリング201504-1
この時に注意するのは、書き出し設定のファイルタイプを「分割」にしておくこと。MS処理を行わない通常の書き出しでは、インターリーブになっているはず。

上の画面はApple Logicです。他のDAWでは「スプリット」など名称が若干異なるかもしれません。

書き出した後は、新規プロジェクトなどにそのファイルを読み込ませます。トラック1にMid成分、トラック2にSide成分というように。

このままでは、正常に再生できないので、Mid成分のトラックはLいっぱいまでパンを振り、Side成分のトラックはRいっぱいまでパンを振ります。そしてマスターアウトにもう一度「S1 MS Matrix」をインサート。これで通常の聞こえ方に戻ります。

あとはMid、Sideともに個別にプラグイン処理をして音を整えていきます。

この方法だとMidとSideを通常のトラックのように扱えるので、手持ちのプラグインが多く使えるのですよね。マスタリングの自由度がぐっと上がります。

S1 MS Matrixについての流れをざっと書きましたが、こちらのブログでも詳しい流れが記載されています。説明が少し変わると理解度がぐっと増すこともあります。
MS処理について|マサシのブログ(笑)|

MS処理まとめ2015年版 | Harmonic-Sound~DTMや写真についての情報ブログ~

MS処理で音圧を上げよう、音像を広げよう

MSマスタリングではなく、通常の2MIXマスタリングでコンプレッサーをインサートした場合、

キックやベースなど音のエネルギーの大きい楽器や、ヴォーカルなど、その曲の基本となる音はどうしても中央によってしまいがちです。

コンプレッサーでサイド成分を圧縮しようとしても、スレッショルドはセンター成分で引っ掛かるのでなかなか上手く設定できません。

その点、MS処理ではMidとSideを別々に処理できるので、Sideのみを圧縮して迫力を出したり、EQで高域を突いて目立たせたりと言うことが簡単にできます。

通常はMidに低音楽器、Sideに高音楽器を配置するとバランスよくなりますが、これとは逆にMS処理でSideトラックにEQをインサートして低域を上げることで全体的な音圧感を出すことだって可能です。

S1 MS MatrixでMidとSideを分ける事でこれらのことがほんとに簡単にできます。

しかし、何事もやりすぎには注意

自由度の高いMS処理は、色々と出来すぎるのでついついやり過ぎてしまいます。。ですが、あくまでもマスタリングなので過度な処理は禁物。

僕自身、はじめはコンプやEQなどをインサートして色々とやっていたのですが、過度な処理をするとすぐに不自然になってくるのですよね。片側のみの圧縮を強くし過ぎたり、キャラクターの強いプラグインなどを使ってしまうと、音がすぐに破綻してしまうような感じで。

従来のマスタリング同様に、音を積極的に加工していくというよりも「音を整える」という意識のほうが良いのかと思います。

それに音の広がりなどは、ミックスで作り上げた方が断然に自由度が高いです。直近のマスタリングでは、ミックス段階からステレオ感を意識していたので、その段階でほぼ作り上げました。結果的にMSマスタリングでは、ボリュームで多少サイド成分を持ち上げてEQで少し帯域補正したくらいです。

調整は冷静に

過度なMSマスタリングは、音の破綻を招きます。

極端にブーストすることで音が割れたり、歪んだり、

あと無理に空間を広げようとして位相が狂ったり。

位相についてはこちらの記事でも書いていますが、
DTMerのための位相の話

音像にも十分に注意したほうがよいかと。こういったプラグインは、良い方向へ調整しているつもりでも、実はバイパスのほうが一番良かったということも多いです。調整はあくまでも冷静に。

MS処理ができるプラグイン

MS対応プラグイン
Waves S1 MS Matrix以外にもMS処理ができるプラグインがあります。

一度書き出して処理をするのではなく、プラグイン自体にMS機能がついているものです。Logic標準プラグインEQなどもそのひとつです。

クリックひとつでMidのみ、Sideのみに分けて処理をすることできます。サードパーティーからも沢山でているので、こういったものを使うのも手軽で良いですね。

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