打ち込みにグルーヴを!MIDI発音タイミングとノリの関係を調べてみた

ドラムノリ

DTMの打ち込みにおける発音タイミングとノリの関係について調べてみました。

ドラムの発音タイミングをずらして確認

【Logic Drummer】前ノリ、後ノリを制御できるフィーリングパラメーターのMIDIティック数を確認してみた

すこし前にAppleのDAW Logicのドラム音源について書きました。この音源にあるフィーリングパラメーターというものでMIDIの発音タイミングを調整することができるのです。

今回はそれと同じ考え方で打ち込みドラムの発音タイミングを変えて、ノリがどのように変化していくかを確認してみようと思います。

発音タイミングのずらし方

ドラムノリ3
今回行った発音タイミングのずらし方は、

MIDIトラックでイベントリストを表示→全ノートを選択→まとめてタイミングを変更

というように手動調整です。

下にアップしているデモ音源は、ドラムとベースのみで構成されていて、ベースは基本ジャストタイミングのまま。ドラムのみのタイミングをずらしています。

ちなみにドラム、ベースはベタ打ちではなくて、多少ばらけさせています。(上の画像にあるMIDIイベントリスト参照ください。)

作ったデモは7パターン

ジャストドラム:ドラムをジャストにしたもの。

前ノリドラム:ドラムの発音タイミングをはやめたもの。どれくらいはやめたかっていうと6ms、12ms、24msの3パターン。

後ノリドラム:ドラムの発音タイミングを遅めたもの。同じく6ms、12ms、24msの3パターン。

※実際は、MIDIティックを調整しているのですが、ティック数が〜と言っても分かりにくいかなと思ったのでミリ秒に換算しています。デモ音源のBPMは104、MIDIの分解能960なので10ティックで約6msになります。( 1MIDIティック=60÷BPM(104)÷MIDI分解能(960) )

デモ音源はこちら

ベースのタイミングは固定、ドラムのみのタイミングをずらした音源です。

発音タイミングによるノリの違い

上の7パターンの音、それぞれに聞こえ方が違いますね。

ドラムとベースが同じ8分のフレーズでも、少しタイミングをずらすだけでずいぶんと変わるものです。時間軸でどの楽器から聞こえてくるのかっていうのが重要。

例えば、小節の頭でキックが「ドンッ」、ベースが「ボーン」と鳴っているとすると、

ド、ボーンと聞こえるのか、ボドンッーンと聞こえるのかっていうところ。これによってノリが大きく変わるのですよね。(イメージ、分かりますかね??)

個人的な印象となりますが、上の音源の場合、前ノリ24msは明らかにドラムが前にきすぎてる。12mだと程よい前ノリ感。6msだと効果は微妙。

一方、後ノリでは6msでゆったりとした後ノリ感を感じて、12msではまあまあオーケー。24msだとやりすぎ。

こうやって少しタイミングをずらすだけで、音の聴こえ方は全然異なるのです。あとは、どのようなノリを出したいかって言うのにもよりますが、基本は聴いた感じで気持ちいいところを探すだけです。

注意すべきところは「数値」と「ジャスト」

注意すべきところ、先ずは「数値」。

今回の音源でいうと、数msずらすだけで十分な効果がありました。msという単位を使ってますが、実際に調整しているのはMIDIティックであり、今回の場合では10MIDIティックずらすと6msとずれることになります。

てすが、そのMIDIティックは、”1MIDIティック=60÷BPM÷MIDI分解能 ”という式の通り、BPMやMIDI分解能によって異なります。

このことを考慮する必要があるので、「前回は10ティックずらしたから、今回も10でオーケー」みたいなのでなく、あくまでも耳で聞いて判断する必要があります。

あとは、「ジャスト」というものに対して。

この記事内でも、何回もジャストという言葉を使っていますが、”データ上のジャスト”と”聴覚上のジャスト”は異なります。上のデモ音源でもドラム、ベースともにジャストタイミングの組み合わせをアップしていますが、これはあくまでもMIDIデータ上でジャストタイミングにしているという意味で、聴覚上ジャストに聞こえるっていうのとは違うのです。

ともにジャストタイミングにしていても聴覚上では、ベースの方が若干前にきて、ドラムは後ろになってますね。なので、前ノリ6msと後ろノリ6ms、同じ6msという変化幅なのに聞こえ方は異なるのです。

元がベース(前)、ドラム(後)なので、ドラムを少し後ろにずらすだけで後ノリ感が顕著になってくるのです。逆に、前にずらす場合は少しずらすくらいならあまり変化がない(前ノリ感がでない)となってしまうのですよね。

MIDIのタイミングはジャストなのに、聴覚上では異なるのは、使っている音色のアタックであったり、音源自体のレイテンシーであったり、プラグインのレイテンシーであったりするので、こちらもデータに惑わされずにあくまでも聞いた印象で決める必要があるのですよね。

実際のグルーヴはもっと複雑

今回は、ドラムとベースのみのデモでしたが、本来はもっといろいろな楽器があり、それらの絡み方のバリエーションは数えられないほど存在します。

ドラムとベースだけをとっても、全ノートを単純に前後するだけでなく、スネアだけ後ノリとか、2拍目だけとか、バリエーションは様々。

あとは、今回発音タイミングをテーマにしましたが、音の長さや減衰の仕方でもグルーヴは変わりますし、こちらのほうがグルーヴに対して影響度は高いとも思います。

打ち込みにグルーヴをもたすために、このあたりのところをもっと詰めていきたいですね。

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