キックのピッチ調整における2つの考え方

dtm kick pitch 1

単体のキックは良いけど、他の楽器をふくめた全体で聞くと馴染まなかったり、ベースの音とぶつかって低域が飽和している状態になったり。

周波数の最低域を担うキックの据わりが悪いと、一体感に欠ける締まりのない曲になってしまいます。

迫力がありつつも、全体のバランスが良いミックスにするために調整すべきものは音のピッチです。

ドラムのピッチ調整機能とは

ドラムなのにピッチ(音程)?と疑問に思うかもしれませんが、ピッチを変えることで音の印象を変えることができます。

ピッチをあげると高い音のキックになり、下げると低い音のキックになります。周波数構成が変わるためです。

実際に多くのドラム音源にはピッチを調整できる機能があり、キックのみのピッチ、スネアのみのピッチというようにパーツごとに調整できるようになっています。

dtm_kick_pitch_2
こちらはApple Logic Pro Xのドラム音源。画面右上でピッチ調整ができるようになっています。

dtm_kick_pitch_3
NI KONTAKTのドラム音源にももちろんついています。

ピッチを調整する方向性はふたつ

ひとつは、キックを曲のキーに合わせること。

ピッチを調整することで曲のキーにキックを合わせます。ピッチを上下して音がはまるところを探っていく感じで。

曲のキーが分かればそれに対応する周波数が見えてきますが、必ずしもトニックに合わせる必要はありません。あくまでも聞いた感じで気持ち良いところを探しましょう。

音と周波数一覧表

ふたつめはベースとの棲み分け

ふたつめはピッチでベースとの棲み分けを調整すること。

例えば、使いたいベースの音が決まっていてそれに合わせてキックを調整するという場合にもピッチ調整を活用できます。

キック_ピッチEQ1
NI KONTAKTのドラム音源で適当なキックの音色を選び、ピッチを最小値まで下げてみました。ピークは約40Hzです。

キック_ピッチEQ2
反対にピッチを最大値まで上げたときのピークは約80Hzです。

キックのピッチを上下することで周波数のピークが変わります。ピッチを上げていくと周波数が高域側にシフトしていきます。反対にピッチを下げれば低域側へシフトします。

ベースと音がぶつかった場合、EQによる周波数の棲み分けが必要ですが、その前処理としてキックのピッチを調整することで過度なEQ処理を防止できたり、自然な音のままにミックスを進めることができます。

ただ、ドラム音源によってはピッチ調整における周波数の変化幅が限定的なものもありますし、音色を変更した方がはやいときもあります。

リズムは曲の基幹

僕自身も試行錯誤しながらの調整ではありますが、ドラムのピッチ調整は大いに活用すべきところだと感じています。

リズムは曲の基幹です。この部分で出来が大きく左右されるので、しっかりと合わせていきたいですね。

スポンサーリンク