ギター回路における信号の流れ

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ギター回路について書いてみました。内容はごくごく初歩的なものです。

音の変化と信号の流れについて

多くのエレキギターには、ピックアップ、ボリューム、トーンが付いています。説明するほどでもないですが、ボリュームを絞ると音は小さくなり、トーンを絞ると音は丸くなります。

エレキギターでは当たり前とも言える基本的なことですが、どのような信号の流れでこういった音の変化が生じるのかを簡単に書いてみようと思います。

まずは「トーン」から

ギターについているトーンは、絞るほどに音が丸くなっていきます。

何故音が丸くなるかと言うと、ピックアップから出力された音がトーン回路を通過しアースへ流れていくためです。

トーン回路は、コンデンサーとトーンポットという2つの部品で構成されていて、

コンデンサーは高域成分を通すものであり、それをどれくらいアースへ流すかを決めるのがトーンポット、と言う役割になっています。

ピックアップから流れてきた音の信号は、高い周波数ほど通しやすい性質をもつコンデンサーを介し、トーンポットで絞った分だけ高域成分がアースへと流れる結果、出力される音(ジャックへ流れる音)は「高域成分が減衰された=音が丸い」音になるのです。

よくギターの改造などでコンデンサーを変えたりするのは、コンデンサーの種類によって抵抗特性(信号の通りやすさ)が異なるため、音が変わるとされているためです。

ボリュームポット

対して、ボリュームポットはピックアップからの出力された音(電気信号)を直接アースへ流します。

ボリュームポット自体が抵抗になっているため、フル10の時にはピックアップからの電気信号をそのまま出力側(ジャックへ)流し、ボリュームを絞るとその分だけダイレクトに音がアースへと流れていきます。

ダイレクトにと言うのは、トーン回路(コンデンサ+トーンポット)のように高域成分だけとかではなく、全周波数がほぼ均等にアースへ流れます。(あくまでも基本的には、です。)

通常、ギターのボリュームポットは500kオームや250kオームなどの抵抗値のものを使用していますが、この抵抗値分だけピックアップからの電気信号をアースへ流れにくくしているのです。

もう少しシンプルに言うと、

ピックアップから流れてきた電気信号がボリュームポットに流れ、その後2つの道が用意されていて、

ひとつは出力側へ(ジャックへ)通る道
もうひとつはアースへ通る道。

例えば、抵抗値500kオームのボリュームポットをフル10状態にしていたとすると、

先ず、ピックアップから流れてきた信号はボリュームポットへ流れ、その後は上の2つの道へ流れようとしますが、アース側の道には500kオームの壁(抵抗)があるため信号が流れにくくなり、その結果ほぼ全ての信号は出力側へ流れることになる。というイメージです。

ただし、500kオームの抵抗があったとしても、全く信号が流れない訳でなく、ボリュームポットをフル10の状態でも若干の信号がアースへと流れていっています。これが「信号の漏れ」というものです。

漏れが気になる場合は抵抗値を上げる

フル10での漏れが気になる場合は、ポットの抵抗を500kオームから1Mオームなどのものへ変えることで、(より抵抗の大きいポットへ変更することで)抵抗が増すために信号漏れを軽減することができます。

もっと言えばボリュームポットを取り外し、ピックアップから直接ジャックへと繋ぐとピックアップからの信号をほぼ全てジャックへ送ることができます。(実際には配線の抵抗などもありますが。)

ただ、そうは言っても、ボリュームポットがないのは不便ですし、音質的にも必ずしも求めている方向にいくとは限りません。中には、マイルドな音にしたいからわざと低い抵抗値のポットを使い、フル10状態でも信号をアースへ流している人もいるほどです。

このあたりは、求める音によってどの抵抗値のものを使うかを決めれたら良いかと思っています。

一般にはシングルのピックアップには250kオーム、出力の大きいハムタイプには500kオームのポットがついていたりします。

回路は単純なれど奥深いもの

最後の方は、オームなんて言葉を出しましたが、ギターにおけるざっくりとした信号の流れを書いてみました。

こういう回路的なものを突き詰めようとすると、奥深い世界にまで足を踏み入れないといけませんが、ギターの回路自体は単純なものですし、自分のギターにはどんな部品が付いているのか?を見てみたり、音作りの一環としてポットやコンデンサなどを変えて音の変化を楽しむっていうのも面白いのじゃないかなと思います。

ただ、ポットやコンデンサーを変えて音が変わったとしても、変化が分かるのは恐らく自分くらい、、、いや、もしかすると自分でも分からないかもっていう微妙な世界です。ほんとに奥深しき世界なのです。

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