【DTM】ディレイの使い方をまとめてみた

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備忘録を兼ねてディレイの使い方をまとめてみました。

音を遅延させるディレイ

ディレイは音を遅延させるエフェクターであり、やまびこのような音の反射(反響音)をシミュレートするものです。

例えば、部屋でギターの音が発せられた時、聞き手の耳には直接音、初期反射音、残響音といろいろな種類の音が届きます。

  • ギターから直接聞き手に向かう直接音
  • 壁に反射して聞き手に聞き手に届く初期反射音
  • 部屋の空間上を動き回る(反射を繰り返す)残響音

音は空気を介して伝わるものであり、部屋という空間の中では必ず音の反射と言うものが生まれます。この反射による残響があるからこそ人は音を自然に聞く事ができたり、場面によっては音を美しく響かせる効果を生み出したりもします。

仮に残響が全くない空間があって、そこで音が鳴らされたとしても、それはきっと無機質で味気のないものになるはずです。

DTMでの音作りやミックスにおいてのディレイは、この反射音を操ることでトラックに自然な広がりを持たせたり、美しい響きを与えたりとディレイの設定により様々な効果を付加することができます。

ディレイの基本パラーメーター

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先ずは、ディレイのパラメーターから。プラグインのディレイには設定項目が多くあるものがあったりもしますが、基本的には以下の3つが主なパラメーターとなります。

• ディレイタイム
音の入力に対して、どれくらい遅らせてディレイ音を発するかを決定。

•フィードバック
ディレイ音をどれくらい繰り返すかというもの。

•ミックスレベル
元の音(DRY)に対して、ディレイ音(WET)の音量レベルを決定。

この他、ディレイ音のEQがあったり、モジュレーションがあったりもしますが、基本となるのは上記3項目のパラメーターです。

ディレイタイムの種類

ディレイタイムは大まかに3つの種類に分ける事ができます。

  • ショートディレイ 20ms〜50ms
  • ミディアムディレイ 50ms〜200ms
  • ロングディレイ 200ms以上

数値は決まったものではないですが、ディレイタイムが短いものは音を太くしたり、反対にディレイタイムが長くなるほどにバラードなどに適した美しいハーモニーを形成するなど、このディレイタイムだけでも音のイメージはガラっと変わるほどになったりします。

また、ディレイタイムは曲のテンポに合わせないと違和感のある音になることも多く、その場合はプラグインの「テンポシンク」機能を使うか、手動による計算が必要になってきます。

ディレイタイムの計算

ディレイタイムの計算式です。プラグインには「テンポシンク」機能が付いているものも多くあることだと思いますが、手動設定する時は以下の式でディレイタイムを決定します。

  • ディレイタイム(ms) = 60 ÷ BPM × 1000

この計算で得た値は4分音符のディレイタイムなので、ディレイタイムを8分にする場合はその半分、16分音符はさらに半分になります。

ディレイタイムの早見表はこちら。
ディレイタイム早見表

ちなみに、
3連符は4分の値に「×0.33」
2拍3連は4分の値に「×0.67」となります。

ディレイタイム調整の基本

ディレイの基本を書いたところで、次はもう少し実戦的なことを。

実際にどういった設定で音を処理するのかというところですが、基本は狙いたい効果が何なのか?というのが重要になるかと。

例えば、ディレイタイムと音の関係は、

  • ディレイタイムが長いほどに広がり、ハーモニーが豊かになる
  • ディレイタイムが短いほどに音が太い、ただし音が濁る

この関係が基本だと思ってます。ディレイをインサートすることで何を求めているか?広がりなのか、ハーモニーなのか、音の太さなのか、音の輪郭なのか、音の馴染みなのか、それとももっとトリッキーな効果なのか

最近のディレイプラグインには、プリセットも豊富に入っているので、それを選ぶだけでもいいかもしれませんが、この辺りの関係を音として掴めれば応用の幅がぐっと広がると思われます。

ここに挙げたのはディレイタイムですが、これ以外にもフィードバックやミックスレベルを組み合わせることでも様々な音を作る事ができます。

ディレイテクニック

以下、音作りやミックスにおけるディレイテクニックをいくつか挙げておきます。項目だけとなりますが。

  • テンポ同期でリズムに合ったディレイ。
  • ショートディレイでダブリング。
  • ロングディレイでハーモニーを形成。
  • ディレイ音のハイをカットして原音に影を付ける。
  • ディレイ音の低域をカットしてすっきりしたサウンドへ。
  • ディレイ音を左右に振り、ステレオ感を演出。
  • ディレイ音に歪み系処理を行い質感を付加。
  • ディレイ音にモジュレーションをかけて広がりを付加。
  • ステレオのLRを別々のディレイタイムにして浮遊感を演出。
  • 空間の大きさイメージがある場合は音速340mから反射時間を計算。
  • シングルディレイでアンビエンスを強調。
  • 自然な広がりを持たすためにディレイ音をさらにセンドでリバーブ処理。
  • ディレイ音をフレーズの最後だけにかけ余韻を聞かせる。またはオートメーション。
  • ディレイタイムをテンポジャストではなく、少しずらすことで緊張感や落ち着きを与える。
  • ディレイ音が小節をまたいで不協和音にならないように留意。
  • ディレイ音を逆再生させるリバースディレイ。
  • ディレイ音のピッチを変更。
  • 付点8分や2拍3連で複雑なリズムに。
  • パンニングを利用してトリッキーに。所謂ピンポンディレイ。
  • 入力音量によってディレイの効きを変化させる。所謂ダッキングディレイ。

いくつか実際のディレイの使い方をあげましたが、ディレイに限らずこのパラメーターが正解というものはありません。

実際の音を聞いて、イメージしている音を求めて調整していくしかないのですよね。僕もまた、このあたりの感覚をもっと得たいと思ってます。ディレイの音作りをもっと掴んでいきたいですね。

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