音の話。DTMにおけるdBと振動エネルギーとしてのdBの違い

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音の話。DTMでも馴染みあるdB(デシベル)について。

dBは常に基準との比較

音の大きさを表すdBは常に基準との比較です。基準と比較して、どれくらい音が大きいかを表すものです。この一文だけでこの記事を終わらせてもいいくらい大事なことです。

もう一度書きましょう。dBは基準との比較。dBは基準との比較。dBは、、、もういいですよね。でも連呼するほどに大事なことです。

今鳴っている音が基準に対して、どれくらいの大きさの音なのかを表すのがdBです。要は基準に対しての比率。

その基準が何かと言うと、最も小さな音を基準にする場合や、電圧や電力の値を基準にする場合、デジタルにおけるビットを基準にする場合、いろいろとあるのがdBを小難しくしている要因であり、理解しにくいところでもあります。

音は空気という媒体を振動させる

「基準」という言葉は横に置いておいて、次へ進みます。

音というのは空気の振動により耳に伝わってきます。空気じゃなくても何かの媒体があれば音は伝わってきます。それは液体でも個体でも、媒体さえあれば音は伝わります。

ちなみに、真空中などは音は伝わりません。映画などで宇宙空間で音が鳴っていたりしますが、あんなものはうそです。ありえません。

上にも書いた通り、人が音を聞くための媒体として利用するのは空気です。当たり前ですが、人は空気に包まれて生きているので、その空気振動によって音を聞くことができるのです。

大気圧は1013hPa

包まれている空気には圧力があり、人は絶えずその空気に押されている状態です。もちろん重さを感じることはないですし、通常の生活の中では意識することもありません。

空気の圧力としては1013hPaです。よく台風の時などに聞くhPa(ヘクトパスカル)。ヘクトは「×100」なのでPaに換算すると、10万Paとなります。大気の圧力は10万Paであり、その圧力が変動する(空気が振動する)ことによって音が聞こえるようになります。

振動は20μPaから20Pa

音を発した場合にどれくらい圧力が変動(音が振動)するかと言うと、20μPaから20Paです。元々の空気の圧力が10万Paなので、変化量としてはごくごく微妙です。

人間が音を感じとれる最小が20μPa。これ以下では音を聞くことができません。反対に上限は20Paであり、これ以上の音を聞くと耳に障害がでたりします。

μPaやPaなど単位が変わるため、分かり難くなってますね。単位をPaに合わせてみましょう。

音の変動は、

0.00002Pa〜20Paです。

ここでdBの登場

空気の圧力変動(振動)は0.00002Pa〜20Paと書きましたが、これをこのまま音の大きさにすると、すごく細かい数値を使わないといけないので、これを分かりやすくしたものがdB。

人間が聞こえる最小の音0.00002Paを0dBとして、これが基準となります。

人の会話の音量レベルは基準の音(0.00002Pa=0dB)に対して、60dB高い。
電車の音量レベルは基準の音(0.00002Pa=0dB)に対して、80dB高い。

と言うように使います。所謂、絶対値としてのdBです。よくテレビで騒音問題などで取り上げられる「何dBの音」というのは、この絶対値に基づいています。

DTMにおけるデシベル

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ここまで、絶対値としてのdBについて書きましたが、次はDTMでのdBについて。

DTMでメーターを見てみると、0dBがマックスであり、現在の音量はマイナス表示で表れます。

これは絶対値としてのdBと、デジタルにおけるdBの基準が異なるためです。冒頭に書いた通り、dBは基準との比較です。

デジタルではビットを基準にしており、16ビットに設定されたものでは、音のダイナミックレンジ(音量としての分解能)を65536段階で表現しています。

この音のダイナミックレンジをフルで使った音(最大音量)を基準=0dBとしているのです。デジタルにおいては0dB以上はありえないので、音の全てはマイナス表示となります。

これが所謂、dBFSというもの。FSというのはフルスケールの略です。よく測定器関係で使われるもので、測定器が測れる最大の範囲をフルスケールと言います。

デジタルでのdBも、デジタルで測れる範囲(フルスケール)に対して、今鳴っている音はどれくらいか?という表し方をしているのです。

アナログ機器はさらに難解

アナログ機器はdBu、dBVなどの種類があり、さらに難解になってます。基準が電圧であったり、電力であったり、インピーダンスが関わってあったり、でさらに難しくなります。

アナログ機器は出力が、+4dBや-10dBなどの仕様があり、機材をつなげるためにはこの辺りのマッチングに注意しないといけません。

長くなるので、詳細は次回にしようと思いますが、dBにはほんとに色々な基準があるのです。

でも、いちばん大切なのは、dBとは基準との比較です。

もう一度言います。dBとは基準との比較です。dBとは基準との比較です。

dBとは、、、

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